芳一

【元ネタ】怪談
【CLASS】マエストロ
【マスター】
【真名】芳一
【性別】男性
【身長・体重】167cm・54kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力E 耐久E 敏捷E 魔力D 幸運B 宝具C
【クラス別スキル】
対魔力:C
 第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
 大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。
 般若心経の加護によりランクが上昇している。

芸術審美:D-
 音楽芸能関連への知識。
 芸能面における逸話を持つ宝具を手にした場合、
 楽器のみ、やや低い確率で真名を看破することができる。

【固有スキル】
奏楽:A
 楽器を用いた音楽の才能。
 鬼神すら涙すると言われるほどの琵琶の名手であり、
 周囲に自信の感情を伝播させたり、交渉等にアドバテージを得られる。

瞽者:B
 琵琶法師であるがゆえに生前から引き継いだ呪い。
 視覚に由来する判定を一切行えない。治療難易度はランクに比例する。

【宝具】
『総身冥護・般若心経』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人
 芳一の全身を覆う般若心経の経文。
 彼を狙う平家の怨霊に対抗するため、阿弥陀寺の住職が書いた護符である。
 経文の力により、霊的・魔的な属性を持つ対象に知覚判定を発生させ、
 失敗した場合芳一を認識できなくする。再判定には1晩以上の時間経過が必要。
 かつてこの経文は住職の落ち度により、芳一の耳にのみ及んでいなかったが、
 現在は耳が喪失している状態のため、特に影響はない。

【Weapon】
『無銘・琵琶』
 中国から伝わった弦楽器。琵琶法師達の仕事道具。
 芳一のそれは俗にいう平家琵琶で、かなり使い込んである。

【解説】
 阿弥陀寺を舞台とした物語、怪談「耳なし芳一」の主人公。
 小泉八雲の小説『怪談』に取り上げられ広く知られるようになる。古くは耳切り団一である。
 平家物語が得意な芳一という琵琶法師がいた。ある夜現れた武士に連れられ、
 「高貴なお方」の屋敷に琵琶を弾きに行く。芳一は七日七晩の演奏を頼まれ、夜ごと出かけるようになる。
 和尚は目の悪い芳一が夜出かけていく事に気付いて不審に思い、寺男たちに後を付けさせた。
 すると芳一は一人、平家一門の墓地の中におり、平家が崇拝していた安徳天皇の墓前で無数の鬼火に囲まれて琵琶を弾き語っていた。
 そこで法事寺の小僧と共に芳一の全身に般若心経を写し、芳一に今夜は武士が迎えに来ても返事をするな、と堅く言い含めた。
 その夜、いつものように武士(平家の怨霊)が芳一を迎えに来た。しかし経文の書かれた芳一の体は怨霊である武士には見えない。
 芳一が呼ばれても返事をしないでいると怨霊は、耳だけが闇に浮いているのを見つけ、芳一の耳をもぎ取って去った。
 芳一の身体に般若心経を写経した際、小僧が耳にだけ書き漏らしてしまった事が原因であった。
 その後、怪我は手厚く治療されこの不思議な事件が世間に広まって彼は「耳なし芳一」と呼ばれるようになった。
 琵琶の腕前も評判になり何不自由なく暮らしたという。

 マエストロの該当条件:Aランク以上の音楽関連スキルの所持。
 クラススキル:対魔力および芸術審美



【元ネタ】『怪談』
【CLASS】アサシン
【マスター】
【真名】耳無し芳一
【性別】男
【身長・体重】156cm・38kg
【属性】中立・中庸
【ステータス】筋力E 耐久D 敏捷E 魔力A 幸運A+ 宝具C
【クラス別スキル】
気配遮断:-
 宝具により隠匿能力を得ているため、気配遮断スキルは失われている。

【固有スキル】
呪歌:A
 歌を用いた魔術体系。旋律を付けて発することで万物の心に働きかける。
 特に魔属性を持つ者に対して高い効果を発揮し、
 状況によっては令呪にも等しい命令を与えられる。

気配察知:B
 視覚の欠損を補う超感覚。
 周囲に響く音の大小や間隔を旋律的に捉え、
 付近の生命体、無機物の位置や配置を補足可能。
 このランクであれば周囲50m前後の範囲をカバーする。
 
芸術審美:E-
 芸術作品、美術品に対する執着心。
 最も親しみを持つ軍記物語の台詞を耳にした際、
 やや低い確率で真名を看破することができる。


【宝具】
『壇ノ浦の巻』
ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:300人
 鬼神さえ宥め鎮めるとされる耳無し芳一の十八番。
 この世に微かでも未練を持つサーヴァントの動きを留め、
 精神判定に成功した場合はその戦意を喪失させる。

『無量念仏』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人
 その身体の余すところなく綴られた般若心経の文句。
 霊的存在に対してAランクの気配遮断スキルを発揮し、
 呪歌スキルや宝具の発動中であってもランクは低下しない。

【解説】
下関の阿弥陀寺に、びわ法師の芳一という男がいた。幼いころから目が不自由だったが、
琵琶の腕は師匠をしのぐ程の腕前で、特に壇ノ浦の合戦の弾き語りは真に迫るものがあった。
ある夏の夜、お寺で芳一がビワの稽古をしていると、身分の高い方からの使者がやってきた。
ビワの弾き語りを聞きたい、というので、芳一は使者の後をついて行き、大きな門の屋敷に通された。
さっそく芳一は、壇ノ浦の合戦を弾いて聞かせると、大勢の人がいるのかむせび泣く声が周囲から聞こえてきた。
「今宵より三夜間、弾き語りを聞かせてほしい。またこの事は誰にも内緒にするように」と、告げられた。
朝、寺に帰った芳一は、和尚から不在を問い詰められたが、女との約束通り何も話さなかった。
そこで和尚は、夜にこっそりと寺を抜け出した芳一を寺男に尾行させると、
安徳天皇のお墓の前で、ビワを弾いている芳一の姿を見つけた。
平家の亡霊に憑りつかれていると知った和尚は、芳一の体中に経文を書いた。
そして、誰が話しかけても絶対に声を出してはならない、と言い聞かせた。
その夜、また亡霊が芳一を迎えに来たが、経文に守られた芳一の姿は見えなかった。
しかし和尚が芳一の耳にだけ経文を書くのを忘れてしまったため、亡霊には両耳だけは見えていた。
亡霊は、迎えに来た証拠に、と芳一の耳をもぎ取り帰って行った。
朝になって急いで様子を見に来た和尚は、芳一の両耳が取られている事に気が付いた。
和尚は、かわいそうな事をしたと詫び、医者を呼び手厚く手当をした。
傷が癒えた芳一は、もう亡霊に憑かれる事もなく、芳一のビワはますます評判になり、
いつしか「耳なし芳一」と呼ばれるようになった。

  • 最終更新:2018-08-23 02:27:56

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード