ヘンギスト

【元ネタ】ブリタニア列王史、アングロ・サクソン年代記
【CLASS】セイバー
【マスター】
【真名】ヘンギスト
【性別】男性
【身長・体重】185cm・95kg
【属性】混沌・中庸
【ステータス】筋力B 耐久C 敏捷C 魔力D 幸運C 宝具B
【クラス別スキル】
対魔力:C
 第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
 大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。

騎乗:B
 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、
 魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。

【固有スキル】
陣地作成:B-
 自らに有利な陣地を作り上げる。
 “城砦”の形成が可能。他者から奪い取った土地や譲渡された土地にしか形成できない。

神性:C
 神霊適性を持つかどうか。高いほどより物質的な神霊との混血とされる。
 北欧の主神オーディンの血を引くと伝えられる。

カリスマ:C
 軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
 カリスマは稀有な才能で、蛮族の長としてはCランクで十分と言える。

【宝具】
『斬首の号令(ネメ・オウレ・サクサス)』
ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:1~30 最大捕捉:460人
 セイバーが和睦と偽りブリトン人諸侯を虐殺した逸話の具現。
 相手の武装を全て解除させる。相手はレンジ内に留まる限り武装の実体化を封じられる。
 また、召喚後に現世で調達した武装は喪失、破壊、動作不良などが起こり使用不能になる。
 ただし、木の枝や石ころのようながらくたは武装と見做されない場合がある。
 自身の陣地内でのみ使用可能。また、同じ相手には一度しか使用できない。

【Weapon】
『無銘・剣』
 多くのブリトン人を屠った長剣。
 彼含め蛮族達は日常的に長衣を身に着けていたため、容易に武器を隠し持つことができた。

【解説】
 アングロ・サクソン人部族の一つ、ジュート人のリーダー格。
 ブリテンに渡来したヘンギストらはブリトン人の王ウォルティゲルンの要請により同盟を組み、
 傭兵として北方に住むスコット人、ピクト人らと戦う。しかし後に反旗を翻し、ブリトン人に対し侵略戦争を始める。
 始めは優位に立っていたが、ウォルティゲルンを斃して新たな王となったアウレリウス・アンブロシウス率いる軍勢に敗北、処刑される。

 ……というのはノルマン・コンクエスト以後にノルマン人の政略によって書かれた「ブリタニア列王史」での記述。
 アングロ・サクソン人によって編纂された「アングロ・サクソン年代記」では、
 ヘンギストはウォルティゲルンを斃し、奪い取った土地に七王国の一つ、ケント王国を建てたとされている(没年は不詳)。
 資料での彼の扱いの差異が、新たなブリテンの支配者ノルマン人と被支配者アングロ・サクソン人の対立のを物語っている。

 ちなみに「列王史」でヘンギストを直接殺害したのはアンブロシウスではなくグロスター伯エルドル。
 彼は諸侯とともに騙し討ちに遭い無防備な所を襲われるが、拾った木の枝を振るって戦いただ一人難を逃れる。
 その後彼はアンブロシウスの配下としてヘンギストと一騎打ちを行い、彼を生け捕りにする。
 そして司教の言に従い、ヘンギストの首を刎ねる。……何スロットの逸話を彷彿とさせるが、多分気のせいだろう。

【コメント】
 円卓の騎士ばっかり鯖化されてずるい!もっとBANZOKUも活躍させたい!
 そう思って作った。反省はしていない。
 どちらかと言えば列王史準拠。



【元ネタ】ブリュ物語 アーサー王伝説 フィンネスブルグ争乱断章(ベオウルフ)
【CLASS】セイバー
【マスター】
【真名】ヘンギスト
【性別】男性
【身長・体重】191cm・81kg
【属性】中立・中庸
【ステータス】筋力B+ 耐久B 敏捷B 魔力C 幸運C 宝具B
【クラス別スキル】
対魔力:B
 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。
 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。

騎乗:B
 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、
 魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。

【固有スキル】
仕切り直し:C
 戦闘から離脱する能力。
 また、不利になった戦闘を戦闘開始ターン(1ターン目)に戻し、技の条件を初期値に戻す。

天性の肉体:C
 生まれながらに生物として完全な肉体を持つ。
 このスキルの所有者は、常に筋力がランクアップしているものとして扱われる。
 さらに、鍛えなくても筋肉ムキムキな上、どれだけカロリーを摂取しても体型が変わらない。
 ――彼らの身体は均整が取れ、顔は眩しく、彼が知るどんな若者よりも美しかった。(ブリュ物語)

神代劣化:C+
 神代が続いていたブリテンに入植したことで得た、神代の環境を弱める能力。
 神代に由来する効果を弱体化させる。

【宝具】
『輝ける戦火の剣(ヒルドレーオマ)』
ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:1~40 最大捕捉:300人
 ――刀身に魅了効果を伴う炎を帯びる魔剣。
 この炎は目にした者の目線を剣に釘付けにする魅了効果を帯びており、近接戦闘に力を発揮する。
 真名を開放することで炎の威力・範囲が強化され、魅了効果も戦意喪失・虚脱に陥らせる程の効果に変貌する。
 魅了を破るには、精神干渉に対する耐性や、セイバーに対する強い敵愾心が必要となる。

【解説】
 5世紀後半のイギリスでアングロ・サクソンのブリテン入植を指揮したという伝説的な首長。
 ピクト人らの攻撃を受けていたヴォーティガンによって傭兵として招かれ、弟ホルサとともに戦いで活躍。
 ヴォーティガンに娘のロウィーナを娶せるなどして関係を深めつつ、ブリテンに地盤を得ることに成功する。
 しかし、ブリテン人の多くからは(異教徒であるという理由も相まって)反感を買っていたようだ。
 ヴォーティガーンの息子のヴォーティマーが反サクソンの兵を挙げると、一時はブリテンの外に追い出されてしまうが、
 ヴォーティマーが毒殺されると再びブリテンに舞い戻った。
 ブリテン人との会合の席で、グロスター伯エルドルを除いた諸将を暗殺し、勢威を取り戻したヘンギストだが、
 ヴォーティガンを殺して後を継いだアレリウス王の軍に敗れ、
 自身もグロスター伯エルドルに捕らえられ、処刑された。
 ……というのがブリュ物語の筋であるが、アングロ・サクソン年代記によればヴォーティガーンを倒しケント王国を建てたと伝わる。
 また、アーサー王物語ではアレリウスの弟ウーサー(アーサー王の父)と戦い殺されたとも。 

『叙事詩ベオウルフ』においては過去語りの中でヘンジェストとして登場する。(別人説もある)
 ちなみにヘンギスト=ヘンジェストを唱えているのは、指輪物語で有名なトールキンである。

【コメント】
ぶっちゃけサクソン人を傭兵として招き入れときながら、事が済んだら追いだそうとしたブリテン人サイドの問題のような気もする。
そら(力ずくで追いだしたら)そう(そう怒りを忘れられず、会合の席でも復讐する)よ



【CLASS】ライダー
【真名】ヘンギスト
【性別】男
【身長・体重】156?・47kg
【属性】混沌・善
【ステータス】筋力:C 耐久:C 敏捷:B 魔力:C 幸運:C 宝具:A-
【クラス別スキル】
 対魔力:C
  第二節以下のの詠唱による魔術を無効化する。大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。

 騎乗:A+
  馬神の祝福を受けた名をもち、幻獣・神獣まで乗りこなせる。竜種は該当しない。

【固有スキル】
 風除けの加護:A
  古代ゲルマン人に伝わる暴風避けの呪い。

 カリスマ:C
  軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
  カリスマは稀有な才能で、小国の王としてはCランクで十分と言える。

 仕切り直し:B
  戦闘から離脱する能力。
  また、不利になった先頭を戦闘開始ターンに戻し、技の条件に有利な補正を付加する。

 神性:D
  双子の弟ホルサと共に、ゲルマンの双子神にちなんで祝福され名づけられ、
  後世には神として崇められたため、多少の神性を持つ。

 ルーン:B
  北欧の魔術刻印・ルーンの所持。

 策謀:B
  目的を達成するために、他者の思考や常識の裏をかいて方策を立案する能力。
  彼が実行した、大規模なブリテン諸侯謀殺事件「長いナイフの夜」の名は
  千年以上も後、ナチスの大粛清事件の異称に採用された。

【宝具】
『風破るいと高き神馬(ヘンギスト・アンド・ホルサ)』
 ランク:B~A- 種別:対軍宝具 レンジ:3~40 最大捕捉:150人
 ヘンギストの名の由来となったゲルマンの馬神の力を借り、荒ぶる精霊や亡霊を呼び集めて、
 ともに風に乗って空を疾駆し、ヨーロッパ北部に伝わる「ワイルドハント(妖怪狩猟)」を再現する。
 集められた精霊や亡霊は、B~Aランク相当の狂化スキルを付与され、行く手にあるものに見境なく襲い掛かる。
 ライダー自身のパラメーターも2ランク上昇し、さらに吹き荒れる暴風が攻撃・防御の双方をサポートする。
 風の強い場所、戦乱の気配が濃い場所、死者が大量に出た場所ほど、集められる精霊や亡霊も多くなり、強力な宝具となる。
 本来、双子の弟であるホルサと組んで発動する宝具だったが、ホルサが戦死して以降は威力が落ちている。
 近代まで、北ドイツや北西オランダでは、破風をかざる馬頭の彫刻を「ヘンギストとホルサ」と呼んでいた。

【解説】
 五世紀に、一族を率いてユトランドからブリテンに移住してきたジュート族の首領。
 アーサー王の祖父を殺してブリテン王位を簒奪したヴォーティガーンより、双子の弟ホルサとともに傭兵として招かれたヘンギストだが、
 ブリテンの地の豊かさに目をつけ、この新天地にみずからの王国を築く野望を抱く。
 雇い主であるヴォーティガーンに叛旗を翻したヘンギストは、アンゲルン(アングル)族やザクセン(サクソン)族など
 他のゲルマン部族をも率い、ローマ撤退後の混乱のおさまらないブリテンを征服してゆき、
 最終的にはジュート族の築いたケント王国の始祖として語り伝えられた。
 なお、北ドイツや北西オランダには、屋根の破風を「ヘンギストとホルサ」と呼ばれる馬頭の彫刻に形作る風習があり、
 ゲルマン人の伝説に、馬にかかわる双子の兄弟のモチーフが登場することから、
 ヘンギストとホルサは、実在の人物ではなく、古代ゲルマン人の崇拝していた神ではなかったという説がある。

 蛮族ゲルマンの首領としては意外だが、諸侯の信頼をたくみに得てブリタニアに居座ったり、
 水面下でひそかに力を蓄えて反乱を起こしたり、和平の席でブリテン諸侯をいきなり暗殺しにかかるなど、かなりの頭脳派。
 セイバーの宿敵として、あの手この手でブリタニアを侵蝕しようとし続けた。
 史実において、ケルト系ブリテンをもっとも脅かした勢力の指導者だったにもかかわらず、
 後のアーサー王伝説にもほとんど語られていないのは、彼の策謀がたくみに隠蔽されていたせいだったりする。
 具体的に言うとこんな感じ↓

「避けようのない内乱も、ピクト人も、全て君が覆せばいい。そのための財力が、君には備わっているんだから。
 だから僕と契約して、雇い主になってよ!」
「僕は傭兵の代価を払ってくれって、きちんとお願いしたはずだよ。
 実際の代価がどれほどのものか、説明を省略したけれど」
「認識の相違から生じた判断ミスを後悔するとき、なぜか文明人は他者を憎悪するんだよね。
 君たち文明人の価値基準こそ、僕らは理解に苦しむなあ」
「僕らのために島を明け渡してくれる気になったら、いつでも声をかけて。待ってるからね」

  • 最終更新:2018-02-17 19:38:42

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード