マアゲン

【元ネタ】アイルランド伝承
【CLASS】キャスター
【マスター】
【真名】マアゲン
【性別】男性
【身長・体重】158cm・45kg
【属性】中立・善
【ステータス】筋力D 耐久D 敏捷C 魔力B 幸運B 宝具D
【クラス別スキル】
陣地作成:D
 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。
 彼が作るのは工房ではなく、物語を奏でる“舞台”である。

道具作成:D
 魔術的な道具を作成する技能。
 礼装として使用できる楽器の作成、整備調整。

【固有スキル】
戦闘続行:A-
 詩人の執念。
 瀕死の傷でも物語る事を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り歌い続ける。
 むしろ中断すると死ぬ。

呪歌:C+
 歌を用いた魔術体系。旋律を付けて発する事で万物の心に働きかける。
 英雄詩の再話翻案において真価を発揮し、本人が意図しない魔術効果まで起こし得る。

【宝具】
『失伝補遺(トイン)』
ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:-
 過去視の亜種。
 目視した、もしくは真名を知る対象について
 名、経歴、能力、性格、業績、長所、弱点、関わりの深い人物等々
 それを物語る為に有用となる全情報を取得する。
 ……詩を作って語るに値しない者に対しては効果を持たない。

【解説】
 フェルグス・マック・ロイがオガム文字で『トイン』の物語を記した木板が
 ある吟遊詩人の手でイタリアに持ち去られた事で失われて久しい時代のこと。
 詩人の長シェナハーン・トルペシュトはある時、上王グアリから
 「我等の伝説のうち、最も有名で最も美しい詩」を歌うように求められたが、
 『トイン』は失われていた為これに応える事ができず、大変な恥辱を味わった。
 彼は『トイン』を求めエリンとアルバを歩き回ったが、僅かな断片しか得られなかった。
 老いた彼は二人の息子、マアゲンとイーメナをイタリアへ探求に行かせる事を決める。

 エイン湖の傍で疲労の極みに達したマアゲンは、石にもたれかかって休んでいた。
 この石にオガム文字が刻まれていて、読んでみるとフェルグスの墓と書いてある。
 『トイン』を教えてくれ、全ての愛情を代償に捧げると誓ってもよい、と哀願するマアゲン。
 フェルグスの霊は辺りを不思議な濃霧で満たし、マアゲンは一晩中その中に横たわっていた。

 だが別に『トイン』を教えてはくれなかった。
 そしてマアゲンは開眼する。失われた詩それ自体を取り戻そうと骨折っていたが、
 最高の詩、最良の物語を歌う事さえできれば父の恥辱は雪がれるのではないのか。
 最も尊い愛を代償に詩を買った所で、愛を失った自分は死んだ詩を歌うだけだ。
 あらゆる良き愛に励まされ、自らが偉大な伝説詩を歌い出すべきなのだ。

 帰還したマアゲンが歌った詩は、フェルグスの詩とは違っていたが、
 クーフーリンもメイヴもフェルグスもフェルディアも生き生きと躍る余りに美しい歌で
 父も上王もかつて父を侮辱した人々も恍惚の中にいた。ところが、長大な詩が進むにつれ
 辺りに不可思議な雰囲気が濃く立ち込めて来て、恐れた上王は三度マアゲンを制止する。
 三度目にマアゲンが歌を止めると、彼はその場で一塊の土となって崩れ落ちた。
 物語詩『クーリーの牛争い(トイン・ボー・クールニャ)』は呪われている、と上王は断じ
 マアゲンだった土塊はそのまま棺に入れて海中へ沈められる。『トイン』は再び失われた。

  • 最終更新:2016-10-03 22:55:23

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